つわり(妊娠による悪心・嘔吐)は50-80%の妊婦さんが体験します。 原因ははっきりと分かっていませんが、ホルモン分泌・代謝・精神的な変化が関係しているのではないかと考えられています。
個人差がありますが、妊娠10週を過ぎると治まってくる妊婦さんが多いです。 安定期といわれる妊娠16週には、ほとんどの妊婦さんのつわりが落ち着いています。 胃腸が弱い妊婦さんは 出産までスッキリしなかったという方もいます。
患者さんを見ていると妊娠6ー9週辺りがピークの方が多いです。
つわりは主に4タイプあります。 この他にも、ご飯を炊くニオイ、冷蔵庫のニオイ、旦那さんの体臭などの「においつわり」で気持ち悪くなるなど個人差があります。
身体は劇的な変化を遂げている最中です。 おなかに赤ちゃんのためにも、無理をしないで過ごすことをおすすめします。
対策方法をまとめました。ぜひ、試してみてくださいね。
吐きづわりタイプの方は、食べたい時は、例えば夜中であっても我慢せず、食べましょう。
アメや栄養を補給できる軽食などを、カバンに入れておくと安心です。
起床時、空腹で気分が悪くなりやすい方は、枕元にクッキーやクラッカー、お水などを置いてすぐに摂れるようにしましょう。
妊婦さんの多くは、酸っぱいものを好むといわれています。 レモンやグレープフルーツ、お酢、梅干し、「食事は喉を通らないけど、酸っぱいものはOK!」という方もいます。 「赤ちゃんのために」と野菜や肉を無理をして食べようとせず、食べられるもの、飲めるものから栄養を補給しましょう。
ゼリーやスイカやキウイなどの水分が多いと食べやすい人、おにぎりやポテトチップスが食べやすい人、本当に様々です。 また、水分補給も大切なので、お茶やお水、フルーツジュースや炭酸水など、飲みやすいものを見つけましょう。
ただ、ジュースには糖分が多く含まれているものもあります。なるべく無糖タイプの飲料水を選びましょう。
炊飯のニオイやスーパーの鮮魚売り場など、妊娠後に「苦手になったニオイ」はありませんか? 炊飯やゴミ出しなど、ご主人に協力してもらえる部分はお願いして、なるべく「苦手なニオイ」から離れましょう。
妊婦さんが苦手なニオイを軽減してくれる「プレママ専用マスク」もおススメです。
家事や仕事などは頑張りすぎない。可能な限り、寝たい時は寝る。 赤ちゃんと一緒に休んでいると思い、安静にしましょう。
◎病院に行く目安
水分も飲めない、または飲んでも吐いてしまう方は脱水が心配です。点滴治療が必要な場合がありますので、受診しましょう。
いつ終わるのか分からず不安になるつわりですが、必ず終わります。 お母さんと一緒に、お腹の赤ちゃんも生きようと頑張っていますので、なるべくご自身に負担がないよう過ごしましょう。
妊婦さんが苦手なニオイを軽減してくれる「プレママ専用マスク」
【参考文献】 病気が見える Vol.10 産科 第3版 メディックメディア発行